蒼い栞

過ぎ去ったすべてと僕の愛する人生に捧ぐ

紅茶とマフラー

どこか懐かしい 白い壁が立ち並ぶ街

枯れ葉を踊らせる つむじ風はもう消えた

 

グレーのマフラー 高まる心止めないで

魔法の夜に投げたボール 明日に届く

 

ぬるい紅茶の澄んだ色 まだ行かないで

風車は星屑を眠らせ 風を呼び起こす

 

この次 ふたつの針が出会うのは夢の中

 

忘れないで

道は見えなくても そこにある

 

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真理

それは今は知らなくてもいい

知る術すらないという

 

禅問答のような

美しい四色定理のような

完全なるエスペラントのような

昨夜みた夢のような

 

そうして人々は還っていく

思いもしないことを思いしるために

精一杯生き抜いた人への褒美かもしれない

 

深宇宙の座標軸から

最期に至る真理のこと

 

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音のない幻想曲

秋の夜の幻想の中に触れてみる

あの三日月はあたたかな記憶

 

それは熱量

それは奔流

それは歴史

それは研ぎすまされた空気の結晶か

 

同じような明日はいらない

擦り切れた言葉もいらない

 

眼を

本を

思考を

すべてを閉じよう

静寂を一分の友としよう

そうして

残ったものが詩なのだろう

 

短い言葉

静寂へ語る言葉

なんて素晴らしい響き

浮き上がるような気持ち

間違えそうな鼓動

 

秋の夜の静寂の中の私の詩

 

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