蒼い栞

過ぎ去ったすべてと僕の愛する人生に捧ぐ

芽吹き

重い空に滲む風景
通りを行く人の動きは鈍い
 
どこに向かっているというのか
先は見えない
 
こんな閉塞感はなぜだろうか
今ここにいること
それを思い知らせてくれているのだろう?
 
今まで生かされてきたのは
自分の意志ですべてを決めるためじゃない
 
根拠はないけれど
草の芽が上に上に伸びるように
きっと あるべき方向に向かっている
 
だって そうだろう?
僕たちは生きていかなければならないのだから
 
雨に暮れる街のかたすみで
 

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