2016-10-15 可能性 詩(30〜35) 素晴らしい詩人になったかもしれない サラリーマンもいる プロ野球選手になったかもしれない トラックの運転手もいる 歴史的な政治家になったかもしれない 大人になれなかった赤子もいる 世界を変えるかもしれない これからの君がいる 巡り合わせか時代のうねりか運命のいたずらか それを何と呼ぶのか 僕は知らない それを何と呼ぶのか 僕は知らなくていい
2016-10-06 冬が来るたび 詩(20〜25) 冬が来るたび 散っていく葉のように 取り戻すことのできない諸々を 地面を向いて嘆くのではなく それらが自分を育てる糧となるよう 根を伸ばし 幹を重ね 枝を広げ また 新しい可能性が芽吹くのです
2016-10-02 決意 詩(20〜25) 今、新たな志を擁いた君に届くようにと 蒼天の花びらにのせて散らした想いは 履きつぶしてきた靴の数々を埋め尽くした 涙で満たした小さな躰を水面に漂わせて ゆれる瞳に燃える剣先を映し出した 遠くその声は鈍色の心に鳴り響いて 響きは爪先から宇宙の果てまでを貫いた 秘密の箱からすべてを振り撒いた後に 一つだけ、この手のひらに掴んだものは 君の…